松田製本所

大量生産ではなく、一冊一冊と丁寧に向き合う、昔ながらの製本所

和装本から洋装本まで幅広く手がける、京都の製本工房。
長年、出版社の仕事はもちろん、個人からの依頼にも応えながら、書籍や冊子、記念誌などをコツコツと仕上げてきました。

紙の厚みやクセを指先で確かめながら進める手仕事は、どこか人の温度が残る仕上がり。
機械製本では出せない、味わいが、そのまま「本の表情」になっています。


ページがばらばらになった本も、丁寧な手仕事で再生。


60年以上積み重ねてきた技術があるからこそ、
「無理かもしれない」が「できました」に変わる。


喜ぶ瞬間

仕上がった本を手にしたときの、依頼者の笑顔。
その一瞬が、この仕事を続ける理由だそうです。

表紙という「顔」

表紙を替えるだけで、本の印象は大きく変わる。
お気に入りの羊皮紙を持ち込む依頼もあります。

箔押し

高温で箔を溶かし、表紙にタイトルを刻む工程。
力の入れ具合は、すべて職人の感覚に委ねられます。


緊張の一瞬

やり直しのきかない、ほんの一押し。
失敗は許されない、張り詰めた時間が流れます。


失われた道具

師匠から受け継いだ、大切な道具。
そのほとんどは、もう手に入らないものばかりです。

箔押しに使われる活字の数々は、ただ並んでいるだけで圧巻です。
新しい背表紙の文字が生まれるたびに、少しずつ増えていくその活字たち。

積み重なった時間と仕事の量が、そのまま形になっているように感じます。

今では機械と同じく、活字を作る会社はほとんどなくなり、ひとつひとつがとても貴重な存在です。

サステナブルな素材

表紙に使われるのは、西陣織の帯や
使われなくなった着物の布。


持ち込まれた素材

「これを使ってほしい」と持ち込まれた布や糸。
工夫次第で、本の一部として生まれ変わります。

仕事が減った時代に

本が売れず、糸綴じの仕事も減っていた頃。
新しい道を切り開いたのは、家族のアイデアでした。


ワークショップの始まり

娘・洋子さんが始めた民泊で、
宿泊プランに無料の製本ワークショップを追加。


世界へ広がる

口コミで評判が広がり、海外からの参加者も続々。
その様子をBBCが取材に訪れたことも。

進化し続ける製本所

伝統を守りながら、形を変え、広がり続ける。
松田製本所の進化する力に、心を打たれます。

「使ってください!」って御糸織物をお渡ししただけだったのに、
次のワークショップで、まさかの布張りミニブックにしてプレゼントしてもらって……

素材を大事にしてくれることも、それを“ちゃんと形にして返してくれる”ところも、本当にかっこいい。
さりげないのに、気持ちが深くて、ものづくりへの向き合い方に心から尊敬しかありません。

ああ、こういう人が作るものだから、ちゃんと人の心に残るんだな、と素直に思いました。

Author Image
       

運営:WATAYA

参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。

京都を旅する際はWATAYA。 京都市内を散策する際の観光スポットなどを通りごとに紹介していきます。また、バスの乗り降りも皆さんが簡単にできるように細かく紹介していきます。

公式アカウントをチェック